兵庫県のブログ記事
鳥山明
自転車に乗った紙芝居屋さんが家の前に来たとき、近所の子供達と一緒に幼児向きの紙芝居を見た。兵庫県の我が家は田舎だから紙芝居屋さんなど来ない。代金代わりに駄菓子を買って、なめながら見る。紙芝居は面白かったが、駄菓子がまずくて、口の中がべたつき、気持ち悪かった。 京都は貸本屋もあり、漫画がたくさん... 続きをみる
通天閣
兵庫県時代の父との外出で強く記憶に残っているのは、宝塚の『ウエーブコースター』に乗ったこと。『ウエーブコースター』は1952年(昭和27年)にできた日本初のジェットコースターである。どんな遊具か興味を持った父が、私とマイコを出しに使って連れていったのだろう。父は前の座席に座っている私とマイコが吹... 続きをみる
まりつき
まりつき、ゴム跳び、馬跳びのような女の子だけの遊びは、木登りや缶蹴りより取っ付きやすく、それなりに上達して、友達とほぼ互角に遊べるまでになった。 まりつきは、『1もんめのイすけさん、イの字が大好きで、一万一千一百億---。2もんめのニすけさん、---』という数え歌に合わせてゴムまりをつく。足の... 続きをみる
蚊帳
夏は就寝時に蚊帳をつる。京都や大阪の家では使わなかった。田舎は都会に比べて蚊が多いのだ。いつのまにか日本から蚊帳が消えてしまったのは、網戸が普及したからか? 器用な母は引っ越し直後に、自作の網戸を縁側に取り付けた。空き地に落ちている木片を拾って枠を作り、それに網を張っただけの代物だけど、あるとな... 続きをみる
朝鮮戦争
52年(昭和27年)3月に大阪から兵庫県に転居するときも、私は京都の祖母父の家に預けられた。今回は、「引っ越しが終わるまで」と言われて、何泊か明示してもらえなかった。1週間以上たっても両親から連絡がないので悲しくなっていたある日、幸子叔母がやってきて、「大阪に行って、あんたのお母ちゃんに会うてき... 続きをみる
キセル
祖母はタバコを吸う。長いキセルの先に刻みタバコを詰める。父もたまに吸うが、紙巻きタバコの『ピース』である。私の知る親族で刻みタバコの愛用者は祖母だけだ。茶の間にあるタバコ専用の机の前に座って一服する。タバコの燃え殻を机に備え付けの灰皿に落とすために、キセルを灰皿にコンコンと打ち付けるしぐさが私に... 続きをみる
エレベーターガール
3歳のときに住所も言えるようになった。父が教え込んだのだ。『大阪市南区鰻谷』まで今も覚えている。「教えたおかげで、迷子になったとき無事に家に帰れた」と、父は後年何度も自分の深謀遠慮を自慢気に私に話した。3歳か4歳のときに私が独りで大丸に行って、店員に家まで送ってもらった事件を言っているのだが、私... 続きをみる
母の姉一家
兵庫県で新婚生活を送ったいち子伯母だが、終戦前に実家に戻っていた。息男[むすお]の修平が44年(昭和19年)に生まれた直後に夫が召集され、更に家が空襲で燃えてしまって、京都の実家に逃げ帰ったのだ。 夫は終戦後シベリアに送られ、無事に帰国できた戦友が、彼男の死を知らせに来た。いち子は来訪のお礼に... 続きをみる
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