私は団塊の世代

団塊の世代の私が生きてきた時代を振り返ってみようと思います。私の記憶の間違いをご指摘くださるとうれしいです。

ダンボ


 父は洋画が好きで、映画館によく行っていたらしい。「イタリアの映画が一番ようできてるなあ」と、小学生の私に話したことがある。当時はやっていたアメリカの西部劇や、日本の映画はくだらないとこきおろしていたが、原節子とか杉村春子とか池部良とかの俳優に詳しかったから、邦画も見ていたにちがいない。
 私達は、ディズニーのアニメ映画に連れて行ってもらった。『白雪姫』・『シンデレラ』・『ダンボ』の3本を覚えている。『シンデレラ』の鑑賞後、父が『ビビディ・バビディ・ブー(Bibbidi-Bobbidi-Boo)』を私の前でよく歌っていた。
 20年後に息男と一緒にテレビアニメを見るようになって、日本製のアニメの『手抜き』に驚いた。時間当たりのコマ数が少ない上に、動くのは画面の一部分だけで、背景などはずっと静止している。人物が話しているときは、口がパクパク動くだけ。同じ絵を繰り返し使っているのだ。ディズニー映画の木目細かさと雲泥の差だと私はあきれたが、日本のアニメは次第に世界を席巻するようになった。コマ数の少ないところも、日本アニメの魅力の1つなのだそうだ。
 ルネ・クレマンの『禁じられた遊び』にも連れていってくれたらしいが、私には記憶がない。日本語の字幕がほとんど読めず、話の筋も何もさっぱり分からなかったはずだから、記憶から消えてしまったのか? 4歳のマイコが主役の女の子を見て、「お姉ちゃんや」と叫んだと、両親から何度も聞かされた。そんなに似ていたのかなあ? 高校生になってリバイバルで再上映されたとき、友達と見に行ったが、似ているとは思えなかった。でも両親はそっくりだったと言う。色白で鼻の高い彼女に失礼よね。私は幼児期からパーマをかけていたので、髪形だけはちょっと似ていたかも。

「ダンボ」:映画.comより

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