トイレのブログ記事
踏み切り警手
学区外通学の私は毎日阪急線の踏み切りを渡る。踏み切りも当時は手動で、横に踏み切り警手の小屋があった。尿意を催して急いでいる私にお構いなく、踏み切り警手のおじさんは遮断機を下ろす。「オシッコ! オシッコ!」と叫んでも、「そこでしなさい」と言うだけで、まだしばらく電車が来ないのに絶対に遮断機を上げて... 続きをみる
ババタンコ
近所に肥溜めがあり、子供達は『ババタンコ』と呼ぶ。ババタンコは、人間の糞尿を発酵させて堆肥にするために溜めておく大きなおけである。土中に埋めてあり、蓋も屋根もなく、野ざらし状態。我が家のトイレの汚物もどこかのババタンコに運ばれていたのだろう。 引っ越してきた直後に飼い始めた子犬のクロが、ババタ... 続きをみる
永井荷風
独居生活を送っていた永井荷風は、面倒な洗濯をせずに着古した衣類をトイレに捨てていたそうだ。電気洗濯機はまだ普及していない。それを雑誌(『文藝春秋』か『週刊朝日』)で読んだ父は、合理的だと感心していた。トイレに何を捨ててもよかったらしい。 若い人達は、昔の日本家屋のトイレが2部屋だったことを知ら... 続きをみる
ちり紙
トイレはもちろん汲み取り式である。当時は大都会でも下水道が未設置だったから、特殊な建物を除いて、日本中汲み取り式トイレだった。便槽の汚物は、農家の人が定期的に回収に来てくれる。「こないだの大雨で今日は多いさかい50円や。」「高いなあ。負けてえな」と、回収のたびに母は料金交渉せねばならない。汚物を... 続きをみる
汲み取り式のトイレ
幼稚園生活は、私にとって少しも楽しくなかった。クラスの写真を見ても、かっちゃんと担任の中西先生しか分からない。かっちゃんのほかにクウちゃんという女の子がいたことを覚えているが、写真の中のどの子がクウちゃんか分からない。私は辛うじてクウちゃんとだけ友達になれたらしい。しかしある日、「クウちゃん!」... 続きをみる
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