私は団塊の世代

団塊の世代の私が生きてきた時代を振り返ってみようと思います。私の記憶の間違いをご指摘くださるとうれしいです。

銭湯3

 男風呂に入ったことが2度ある。いち子の夫と四郎叔父に入れてもらった。いち子の夫は父と同様陰部も丁寧に洗ってくれたが、四郎叔父は陰部を残した。しっかり洗うべき所なのに。父に2人の違いを尋ねると、「四郎叔父ちゃんは子供がいいひんからや」と笑って答えた。いち子の夫は私と血のつながりがなく、四郎は3親等の血族なのに不思議だった。品行方正ないち子の夫と、適当に不倫している四郎の性格の違いだと私は思っている。姪を犯した島崎藤村に比べれば、四郎もずっと潔癖な人柄だが。
 東京に転居した直後に四郎が仕事で上京したとき、彼男が宿泊する旅館に泊まりに行ったことがある。小学5年だった。京都の自宅に電話した四郎が、「今晩はキリコと一緒や」と話すと、妻の春江は2歳の息女に、「今日はキリちゃんが小指さんなんやて。」 息女は『小指さん』という言葉を知っているようで、「ふーん」と言った後、母子で笑った。変な家族だと思ったので記憶に残っている。

イラストACより

×

非ログインユーザーとして返信する