私は団塊の世代

団塊の世代の私が生きてきた時代を振り返ってみようと思います。私の記憶の間違いをご指摘くださるとうれしいです。

ステント

 母の姉のいち子から後年、「あんたとこはしょっちゅうお肉を食べてたな」と恨みがましく言われて驚いたと、いち子の死後に母が語ったとき、私はもっと驚いた。それまでの母は、「姉ちゃんとこは、お肉より野菜が好きやねん」と私に言っていたのに、話が違い過ぎる。そういえばいち子の息男の修平も、私とマイコの持ち物が羨ましかったといつか言っていたっけ。妻夫の収入が少ない頃のいち子は、修平の教育費を優先させて生活費を節約し、牛肉も控えていたらしい。若い頃に我慢した肉を老後に食べ過ぎて、コレステロール過多になってしまったのだろうか、85歳のときに脳梗塞で意識不明になり、1年後に亡くなった。50代の私が辟易する量の脂っこい霜降り肉を、80代の彼女はこともなげに平らげていた。
 母も牛肉の脂身が大好きで、父の死後は食事が偏り、野菜をあまり食べなくなった。菓子を間食するようにもなり、いち子の脳梗塞より早くに狭心症で倒れて、心臓の冠状動脈にステントを入れる手術を受けた。そしたら4級の身体障害者手帳をもらえた。交通運賃が付き添いも半額になるので再々友人と2人旅行を楽しみ、無料の京都の市バスで毎日外出して、90代まで独居生活を満喫していた。人間万事塞翁が馬? ちなみに私の夫は60代の頃にステントを5本も入れたが、障害者手帳はもらっていない。


ステント

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