私は団塊の世代

団塊の世代の私が生きてきた時代を振り返ってみようと思います。私の記憶の間違いをご指摘くださるとうれしいです。

マツタケ狩り

 父の会社の遠足に一度だけ参加したことがある。泊まり掛けの旅行もあって、母がついていくときは祖母を京都から呼び出し、私とマイコの世話を頼む。私が唯一参加した会社の遠足はマツタケ狩りだった。家族4人で山の中を歩き回ってマツタケを採った。楽しかったが、酔っ払って大声を上げている男性にときどき出くわし、怖かったことを思い出す。
 当時は駅のホームにも酔って寝転んだり奇声を発したりする男性が普通にいた。人前でタバコを吸い、吸い殻を床や地面に捨てる男性は多数いた。幼児の頃混んだプラットホームを大人に手を引いてもらって歩いていたとき、突然アキレス腱に熱いものが当たった。我慢して歩き続け、結局誰にも言わずじまいだったが、投げ捨てたタバコが私の足を直撃したにちがいない。彼男らの傍若無人振りに比べれば、今の若い女性が電車内など公衆の面前で化粧する振る舞いなんて、全く非難に値しないと思う。周囲に迷惑をかけていない。私は編み物をしている乗客の方が怖い。電車の急停車の際に編み針が飛んでほかの乗客に突き刺さるかもしれないから。
 今の若者をマナーがなっていないとけなす方々へ。酒・タバコ以外でも、空になった缶ジュースやガムのポイ捨てなど、半世紀前の方がひどかったと思いませんか? 電車の床に缶が転がっていましたね。電車内を走り回ったり、つり革にぶら下がって遊ぶ子供達もいたし、マナーの総合点は、私の若い頃より今の方が格段に高いと私は評価しています。
 閑話休題、マツタケを採った後の食事は、マツタケ尽くしだった。鍋、土瓶蒸し、焼き物、天ぷら、炊き込み御飯、……。マツタケの好きな私もうんざりした。今思えば、なんとぜいたくな! すっかり高級食品になってしまったマツタケを、私は結婚後一度も買ったことがない。マツタケが高嶺の花になるなんて、子供の頃は想像もしなかった。

マツタケ:Wikipediaより

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