私は団塊の世代

団塊の世代の私が生きてきた時代を振り返ってみようと思います。私の記憶の間違いをご指摘くださるとうれしいです。

偏見

 広島市で育った夫も近所に住む朝鮮人を見下していたようで、5歳上の兄から、「あいつをなぐってこい」と命じられて、夫は仕方なくその子をなぐって泣かせたと言う。この兄については肥溜めに落ちた話で前に触れたが、当時近所のガキ大将だった。私が会った20代のときには偏見を持たない好青年に成長していた。
 夫の母の物言いからは朝鮮人への偏見が少しうかがえる。彼女の女学校の修学旅行先が朝鮮半島だったことを話してくれたときにそう感じた。私の伯父の一郎など、北朝鮮・韓国人を嫌悪していた。同時に皇室を崇敬していた。天皇の人間宣言後に生まれた私は、天皇と自分は対等だと思っているから崇敬のスの字も感じないが、戦前の教育を受けた人達は、平等思想になじむのが難しいのだろうか? 私の両親は同じ世代の割に差別意識が薄く、おかげで私も民族や貧富に対する偏見を植えつけられずに育つことができた。

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