私は団塊の世代

団塊の世代の私が生きてきた時代を振り返ってみようと思います。私の記憶の間違いをご指摘くださるとうれしいです。

ままごと

 給食が始まって大分たった頃、昼休みの時間に6年生の女の子達が私の教室まで来て、私を砂場に連れ出すようになった。ままごと遊びの小さな妹に私が適役だったらしい。私は母が作った派手な目立つ服を毎日着ていたので、かわいく見えたのだろう。皆親切でとても大事に扱ってくれた。ままごとをさして面白いと思わなかったが、昼休みにほかにしたいこともない私はよほどの用がない限り、わざわざ迎えにきてくれたお姉さん達の誘いを断ることはなかった。内気な私には断るのもたいへんな仕事だ。何十回も一緒に遊んだ時間、私は一度も口を利かなかったと思う。同級生でさえ一部の親しい友達としか話ができなかったのだから、5年も上のお姉さん達の前で声が出るわけがない。彼女達の質問にうなずくかかぶりを振るだけだった。小学校高学年の女子は母性に目覚めるのか、小さい子に強い関心を示す児童が多い。

イラストACより

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