脱脂粉乳
学校給食法が施行されたのは1954年(昭和29年)6月だそうだが、53年に私が入学したとき、K小学校は既に給食を実施していた。戦後の食糧難対策として、都市部の小学校では早くから給食を始めていたようだ。ユニセフからアメリカ産の脱脂粉乳を寄贈され、アメリカ産小麦で作られたコッペパンを食べて育った私達は、アメリカの思うつぼにはまった。日本人の米離れが進み、毎年アメリカから大量の小麦を買う羽目に陥った。
入学後少したって給食が始まると、通学時の持ち物はランドセルと草履袋(上履き入れ)に給食袋が加わった。草履袋は市販のものだが、給食袋は親の手作りである。プラスチック製の食器を入れて、長いひもを肩から斜めに掛ける。ちなみにランドセルには30㎝の竹製の物差しを立てて入れることになっていた。物差しの方がランドセルより長いのでふたからはみ出させておく。教科書やノートは時間割に合わせて毎日入れ替えるのに、なぜか物差しはいつも持っていかねばならない。
農林水産省のHPより