地球儀と世界地理2
中国は、大陸に『中華人民共和国』、台湾に『中華民国』の国名が、地球儀にしっかり書かれている。中国と同じく戦後2国に分かれたドイツと朝鮮は、いずれも国境線は引かれているが、国名はまとめて、『ドイツ』、『韓国』となっている。ベトナムは北ベトナムが中国の領土になっており、南ベトナムの場所に『ヴェトナム』と書いてある。ロシアの国名は『ソビエト連邦』。ソ連が崩壊して15の共和国が独立した1991年(平成3年)、これらの共和国は皆それまで大国ソ連の一員として誇りを持ってきたのだろうとずっと思っていた私は、ロシアの独裁から解放されることをどの国も望んでいたことを知って大ショックだった。
私の度重なる転居にずっとついてきた地球儀は、棚に放置される時期が長かった。息男が幼児の一時期興味を持ったことがあり、彼男はこの地球儀で地球が丸いことを自然に知った。「ブラジルの人は逆様に立ってて、変な感じがしないのかなあ」と言ったことがある。1980年(昭和55年)に自宅でミニ学習塾を開いてからは、中学生の理科の天文分野の説明に重宝した。地球の公転で四季が生じる原理や、日食・月食が起きるメカニズムなどを教えるのに役立った。今はまた放置されてほこりをかぶっている。
世界地理の授業は、白地図に地形や気候や産業を描き込む作業が多かった。私はきれいな色彩の出来栄えを追い求めて、肝心の地域の特徴を理解することには無関心だった。中国の北部で小麦、南部で米を作っていることに気付いた程度の知識しか得ていない。吉村先生も社会はあまり得意じゃなさそう。「あなた達はアメリカの大統領になれません。アメリカで生まれた人しかなれないの。子供を大統領にしたければアメリカで産みなさい」と話してくれたことくらいしか、私の頭に残ってない。
上から順に、『韓国』、『中華人民共和国』、『中華民国』、『ヴェトナム』の文字