当用漢字と常用漢字
『私』の訓読みは『わたくし』で、『わたし』とは読まないと学校で教わったのに、『私の秘密』の『私』をテレビで『わたし』と言っていて、違和感を覚えた。翌年(1957年)始まった『私だけが知っている』も、『わたし』と発音している。『わたし』とも読むことになったのは、2010年(平成22年)の常用漢字改定以降である。
当用漢字が常用漢字に変わった1981年(昭和56年)に、『お父さん』、『魚』、『危ない』、『汚い』、『怖い』、『転ぶ』、『壊す』、『懐く』、『汚す』など、多くの訓読みが認められた。それまでは仮名で書かねばならなかった。一方、『年齢』を『年令』、年齢の助数詞『歳』を『才』と当て字で書くように、小学校で教えられた。『齢』や『歳』は小学校で習わないから。中学校に入った途端に『年令』と『才』は間違い扱いになる。『摸擬』を『模擬』、『稀少』を『希少』と書くような当て字は、正規に認められている。『摸』や『稀』は当用漢字にも常用漢字にもないので。高校の学園祭で、『明媚』を『明美』と模造紙に書いて教室の壁に貼り付けたら、見に来た人達が「間違ってる」とこぞって非難した。『媚』も当用漢字じゃないから『美』で代用してよいと私は考えたのだが。『遵』は当用漢字なのに『遵守』と『順守』の両方が認められているのもおかしい。願わくは、『石鹸』の『鹸』の当て字を常用漢字から選んでほしい。最近NHKの字幕に『風光明美』と書かれているのを見つけた。漢和辞典に載っていない『㐧』も、『第』より先に習った。第一、第二、……と書くときに必要だから? 『㐧』は『第』より速く書けて、現在もメモを取るときに重宝している。
Wikipediaより